「花火の日」は8月1日と5月28日。2つある理由は?
どの月も「1日」は何かの記念日になっていることが多いですね。
ちなみに、8月1日は
- 水の日
国土庁が1977年に制定。ちなみに「国連水の日」は3月22日。 - 花火の日
- 愛知発明の日
愛知県と発明協会愛知県支部が2004年に制定。1897年のこの日、豊田式木製動力織機を発明したことを記念。 - バイキングの日
帝国ホテルが2008年に制定。1958年のこの日、日本初のブッフェレストラン「インペリアルバイキング」が帝国ホテルにオープン。
このことから日本では、食べ放題=バイキング、と呼ばれるようになった。 - 麻雀の日
麻雀の牌[ぱい]の語呂合わせで、全国麻雀業組合総連合会が制定。 - 肺の日
語呂合わせ[はい]で、日本呼吸器学会が1999年に制定。 - パインの日
語呂合わせ[ぱい(ん)]で、沖縄県や農林水産省などが制定。
などがありますが、あれ? あれ?
8月1日は「花火の日」ですが、5月28日も「花火の日」でした。
5月28日の「花火の日」
1732年(亨保17年)は全国的に凶作に見舞われ「享保の大飢饉」が起き、コレラ(疫病)も流行したため、多くの犠牲者が出た。
この犠牲者の慰霊と災厄除去を祈願して、1733年5月28日に水神祭「両国川開き」が行われ、花火が打ち上げられたとのこと(現在の隅田川花火大会)。
両国川開き花火は、記録に残っている限りでの最古の花火大会なので、この開催日である旧暦の「5月28日」のまま、5月28日を「花火の日」にしたと思われます。
制定されているのは、8月1日?
一方、8月1日の花火の日は、1967年(昭和42年)に制定されています。
戦中に禁止されていた花火が解禁されたのが1948年8月1日。
そして1955年8月1日に起きた東京都墨田区厩橋にあった花火問屋での大規模な花火爆発事故の追悼、さらに1953年から行われている「教祖祭PL花火芸術」が毎年8月1日に開催することから、8月1日は花火の日となりました。
「八月一日」や「八月朔日」という姓
群馬県を中心に80名くらい「八月一日」と書く苗字(姓)のかたがいらっしゃるそうで、「八月朔日」と書く苗字は北関東に多く、200人以上いらっしゃるそうです。
先日書いた『八朔とは8月1日のこと』というのが念頭にあるので、
もしかして読みは[ハッサク]さん?!と思ったのですが
八月一日 または 八月朔日と書いて、[ほづみ]と読むそうで([ほつみ」[ほずみ][ほぞみ][ほうずみ]などの読みもあります)
台風や害虫の被害なく豊作を祈願し、実った稲の穂を(旧暦の)8月1日に摘んで神様に供えたことに由来するそうです。
また、神社におさめる金銭のことを「初穂料」とするのは、この稲穂を供物として奉納していたことからだそうです。
おついたち参り
毎月1日に神社にお参りすることを「お朔日参り[おついたちまいり]」と言うそうで、伊勢神宮では8月のお朔日参りを「八朔参り[はっさくまいり]」、「八朔参宮[はっさくさんぐう]」とし、五穀豊穣や無病息災を祈ります。
毎月のお朔日参りの印の他、8月1日「八朔の日」に特別な限定御朱印を拝受できる神社もあるのかもしれませんね。